まるで青いダンジョン!?平内町の漁港に積み上げられた「青い網」の正体とは?
平内町を海岸線に沿って歩くと、目に飛び込んでくるのが青い色をした網。実はこれ、平内ホタテの養殖に用いる「パールネット」と呼ばれる籠なんです。
ホタテ貝は産卵後に浮遊し、春になると物に付着します。 この習性を利用して、付着するための器(採苗器)を作って海中に入れ付着させます。 そのままにしておくと、 夏に8~10mmの大きさになって海底に落下して行くので、 落下前に採取して青い籠(パールネット)に入れて、 3cmくらいの大きさになるまで育て、地まき用・養殖用※の 種苗としてそれぞれ利用しています。
※稚貝にひもを通したり、かごに入れたりして海中に吊るしたまま2〜3年育てる「垂下式」と、稚貝を海底に放流してから3、4年後に底引き網で漁獲する「地まき式」があります。地まき式は天然もののホタテとして扱われることもあるとか。
昭和46年、4,299トンのホタテが水揚げされたうち 88%は地まき貝だった平内町も、昭和48年にはついに養殖が地まき貝を上回る66.6%となり、養殖ホタテ全盛期を迎えました。
2021年の農林水産省の統計によると養殖ホタテの生産日本一は北海道、宮城県を抑えて青森県となっています(78,552t)。むつ湾のホタテ漁師たちは、養殖技術の発展に貢献した先人の意思を引き継ぎ、良質なホタテの生産に向き合っています。
この記事を書いた人:ひらないホタテ貝議事務局